人間が生活したり、企業などが産業を進めたりする過程では、どうしても使用した水の処理をしないといけないという問題が起こってきます。
例えば人間の場合ですと、生活用水、洗濯、風呂、トイレなどといかなる時でも使用された一定量の水が家庭から排出されますし、学校や病院などの施設からも、排出される水質には多様な物がありますが、多くの水が日々そこから排出されていきます。
そのような時に水を捨てる前に利用される物として、排水処理装置があります。
そういった排水処理装置とは、何の目的で利用されているのかを考えてみますと、まずは公害防止としての目的があるでしょう。
地球規模での環境を守り、保護していくためには、外の環境へと排出された排水がいかに地球や周囲の地域に対しても最小限の影響を与える状態にまで戻すことができるのかということにかかってきます。
企業が排出する工業廃水の産業排水処理などは、そういった観点からの規制が時代とともに厳しくなっています。
その為にも処理装置に対しては、高度な処理技術を開発してそれを駆使しながら、排水する量や汚水の質に合わせた最適な処理システムを造っていくことが必要になります。
その他にも排水処理装置を使う目的としては、排水の回収や再利用をして水資源の有効活用に努めたり、廃棄物の量を削減することにつなげたり、それらを通して結果的にコストダウンにも貢献したりする目的等があります。
水を一定の基準にまできれいにする装置の種類としてはさまざまな物がありますが、例えば夾雑物や微生物を除去する時には、ろ過器、ろ過膜、活性炭ろ過器などの前処理装置を使います。
他にも水道水から無機塩類を除去する場合には、イオン交換装置や純水装置といった物が使われます。工場からの排水の場合だと、もっといろいろな物が含まれていますので、生物処理、沈殿槽、加圧浮上装置などの排水処理装置を使うことになります。
限られた水ですから汚れてしまってもきれいにして、また他で再利用することができるとしたら、環境にも優しいエコという観点からも素晴らしいことでしょう。